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【Keitto通信】森百合子さんコラボメニュー!ルオカラ今月の北欧コースは、”森の恵みや庭の収穫で、充実する秋の食卓”

この度、北欧の文化発信をしている北欧コミュニティーレストラン「Keitto Ruokala(通称:ルオカラ)」では、北欧を旅するライター、森百合子さんに北欧の秋の味覚についてお伺いし、それをコース料理に仕立てました!

森百合子さんは、これまでに北欧5か国で取材を重ね、ライフスタイルやデザイン、旅情報を中心に多数の書籍も執筆されています。今日はそんな森百合子さんの、読むだけでも北欧の秋の風景が脳裏に浮かぶようなお話をお伝えします!コースの内容は最後にご紹介しますので、ぜひ最後までご覧くださいね。

森の恵みや庭の収穫で、充実する秋の食卓。

北欧の秋の味覚というと何が思い浮かぶでしょうか?

まず北欧の秋は8月から始まります。夏休みのメインとなるのは7月で、8月には学校や仕事が始まり、市場には秋の味覚の筆頭といえるキノコが並び始めます。森へ出かけてキノコ狩りを楽しむ人々は多く、採ってきたキノコはバターでさっと炒めていただいたり、スープにしたり、肉料理のソースにしたりします。乾燥させて保存し、一年を通じて楽しむ人もいます。乾燥キノコはスーパーマーケットでも売っているので、旅のおみやげにもおすすめですよ。

北欧には1万種類ものキノコがあるといわれますが、そのうち食べられるのは100種類ほどだそうです。なかでも親しまれているのがカンタレラ、またはカンタレリと呼ばれる黄色いキノコ。日本ではアンズ茸の名前で知られています。ソテーしてパンにのせて食べてもおいしいですし、ピクルスにしても美味ですよ。

またスウェーデンではおいしいポルチーニ茸が採れるのですが、19世紀の国王カール14世ヨハンが好んで食べ、それまでキノコを食べる習慣のあまりなかった国民に紹介したというエピソードにちなんで、カールヨハンの名で呼ばれています。

北欧のきのこ

フィンランドの名物キノコといえば、コルヴァシエニと呼ばれる猛毒をもつキノコ。カサの部分がうねうねとしていて、脳みそのような見た目もインパクトがあります。一度ヘルシンキのレストランで、そうと知らずに食べたことがありますが、シャリシャリとした独特の食感でした。コルヴァシエニは何度も茹でて毒抜きをした上で調理をするのですが、茹でている蒸気を吸うのも危険なのだとか。

北欧の雑貨や生活道具にはキノコをモチーフにしたデザインをよく見かけますが、絵本などにもよく登場する真っ赤なカサに白い水玉が愛らしいキノコ、ベニテング茸も強い毒を持ち、こちらは食べることはできません。安全にキノコ狩りを楽しむためにも、どの家庭にもキノコ図鑑が一冊あるといわれます。

肉料理やお酒にも使われる、秋にとれるベリー

北欧には自然享受権という考え方があります。誰でも自然を楽しむ権利を保証するもので、たとえ誰かの土地であっても損害を与えない限りは森でキノコやベリー摘みを楽しんでよいことになっています。

北欧でベリーというと夏のイメージがありますが、秋にかけて実るベリーもあります。食卓でもっとも親しまれているリンゴンベリーもそのひとつ。日本のコケモモにあたるベリーで酸味が強く、そのまま食べるのではなくジャムや砂糖漬けにしていただきます。ミートボールやトナカイの煮込みなど肉料理に添えられることが多く、スウェーデンの伝統的な軽食でラグムンクと呼ばれるポテトパンケーキにもベーコンと一緒にリンゴンベリージャムを添えるのがお約束です。北欧の友人たちの冷蔵庫をのぞいても、リンゴンベリーのジャムは必ず常備してありますね。

また北欧でベリーの王様とよばれる黄色い実のクラウドベリーも秋からが本番。北極圏でしか育たないといわれる希少性の高い品種で、種のあるつぶつぶの食感がユニーク。ジャムやジュース、お酒にするほか、フィンランド北極圏ではレイパユーストとよばれるチーズと一緒にいただくのが伝統的な食べ方です。

私のお気に入りはノルウェーのムルテクレムと呼ばれるデザート。クリームにクラウドベリーのジャムをのせていただくもので、クリスマスのデザートとしても知られています。

秋は狩猟の季節。ヘラジカ、そしてトナカイも食卓へ


狩猟が解禁される秋は、ジビエの季節の始まりでもあります。北欧の代表的なジビエといえばヘラジカ。スウェーデンでハンティングをする女性から話を聞く機会があったのですが、ヘラジカを仕留めると近隣のみんなで分けて食べるそう。ヘラジカはトナカイよりも大きく、体重が200kgほどある場合も。無駄にしないためにもシェアするのが常なのだとか。そして北欧における狩猟は趣味のためというよりも、増えすぎた野生の動物から森を守るためのもので、獲った命は無駄にすることなくいただく、という考え方が根付いているようです。

また北欧ならではの肉料理といえばトナカイ。そう、北欧ではトナカイを食べるのです!一度トナカイの本場である北極圏でステーキを食べた時には、その新鮮な肉のおいしさに驚きました。北極圏ではトナカイのほとんどは半家畜として飼育されており、古くから北欧の人々の暮らしを支える存在となってきました。

秋が深まると根菜を使った料理の出番も増えます。市場にいくと日本ではあまりなじみのない根菜に目をひかれます。セロリの変種であるセルリアックや、スウェーデン原産でカブに似ているルタバガ、そしてさまざまな種類のビーツなど。ビーツは北欧料理の名脇役で肉や魚料理のつけあわせ、またオープンサンドにもかかせません。赤いビーツはクリスマス料理でもよく使われ、地味になりがちな北欧の伝統料理に色を添えてくれます。

北欧の秋に欠かせないりんご。最近はサスティナブルな飲み物としてりんご酒がブーム。

りんごのデザート

さて秋の果物といえば、りんごです。北欧の家の庭には必ずりんごの木があるといわれ、秋にかけて収穫の時期になると、たくさんのりんごをどうやって消費しよう?と各家庭で頭を悩ませるのだとか。

シナモンやカルダモンと一緒に焼き上げる素朴なパウンドケーキや、コンポートにしてクリームと一緒に食べるのが定番ですが、私のおすすめはベーコンと一緒にフライパンでじっくりと炒めて、ライ麦の黒パンにのせていただくデンマークの軽食レシピ。りんごの酸味とベーコンの相性が抜群に良く、簡単に作れるのが何よりの魅力です。

最近では余ったりんごを無駄なく使おうと、りんごのお酒、いわゆるシードルが大ブームの兆しを見せています。北欧の人々は古くからビールやアクアビットなどの蒸留酒が大好きですが、昨今はクラフトビールやクラフトジンなどの味と質を追求した商品も増えています。シードルもその流れにあり、多様な味わいが揃い、食事に合うドリンクとしても人気が急上昇中。これまで廃棄されていたりんごを使うことからサスティナブルな飲料としても注目が集まっているのです。

お酒が苦手な方には、ぜひ北欧のりんごジュースを試していただきたいです。オスロの人気カフェを取材している時に「コーヒーだけじゃなくコレもおいしいよ」と薦められたりんごジュースのおいしかったこと!北欧のりんごは主に甘さ控えめで酸味が強いせいか、すっきりとクリアで爽やかな味わい。旅で疲れた体にしみるようなおいしさでした。

ニシンの魅力を余すところなく楽しめる、フィンランドの秋の恒例イベント。

秋のおいしいイベントといえばフィンランドの首都ヘルシンキで毎年10月に開催されるニシン市。1743年から続く伝統ある催しで、港前のマーケット広場に屋台がたち、周辺の島から集まった漁師たちが出店をして賑わいます。

自家製のニシンマリネや燻製をはじめ、ニシンにあう伝統的なレシピのライ麦パンなども合わせて販売され、大きなテントではニシンを使った料理コンテストやライブ演奏が行われ、港周辺がひときわ賑わう数日間となります。北欧料理にかかせないニシンの奥深い魅力を味わうのに最適なイベントといえるでしょう。

フィンランドのニシン市

さて最後におやつの話をしますね。

スウェーデンでは10月4日はシナモンロールの日とされています。1994年に決められたまだ新しい記念日ですが、あっという間に広まり、新聞や雑誌では毎年「街でいちばんのシナモンロール」といった特集が組まれています。

カルダモンがたっぷりときいたシナモンロールはコーヒーのおともとして、北欧のどの国でも愛されている味。季節を問わず人気の国民的菓子パンですが、スウェーデンではこの日の売上はとくにすごいのだとか。いつか現地でシナモンロールの日に、コーヒーを片手に食べてみたいものです!

10/1~10/31の限定!森百合子さんコラボメニュー「北欧コース ”森の恵みや庭の収穫で、充実する秋の食卓”」

森百合子さん、北欧の秋の味覚についてたっぷり教えて下さりありがとうございました!美味しそうなお話に皆さんも食欲がそそられたのではありませんか?

そんな皆さんに朗報です!今回、この森百合子さんから伺った内容を元に、ルオカラのシェフが特別コースを考案♪お話の中に登場した北欧の秋の食材が登場する特別創作メニューです。貴重なこの機会に、是非ルオカラの北欧コースをお試しくださいませ。

今月の北欧コース ”森の恵みや庭の収穫で、充実する秋の食卓” 2,800円

【前菜2種】

秋の実りのサラダ ~根菜と魚介、フルーツを使って~

スモーブロー2種(ライ麦パンとベーコンとリンゴのバターソテー・五穀北条ブレッドとカンタレリのピクルス)

【スープ】根セロリとジャガイモのポタージュ

【肉料理】霧島山麓ポークのソテー ~リンゴンベリーとミートソース~ ヤンソンのパンケーキを添えて

【デザート】エッペルカーカ ~アップルケーキと3種のソース(リンゴソース・バニラソース・キャラメルソース)~

※仕入れ状況によりコース内容が変更になる場合がございます。ご了承ください。

10/15(金)16(土)には森百合子さんゲストのトークイベントを開催!10/15(金)夜の回では、なんと!森百合子さんのお話にも出てきたトナカイ肉をメインディッシュにした特別バージョンのフルコースでご提供いたします。森百合子さんおすすめのシードルも1杯プレゼント!ご予約はお早目に。

【Keitto Ruokala(ケイットルオカラ)】

営業時間 11:00~21:00(お食事L.O 20:00 ドリンクL.O20:30)
政府の緊急事態宣言等の勧告により、営業時間が変更になる場合がございます
定休日  毎週火曜日
TEL   072-300-2680
※ディナーご予約(17:00~)は、店頭もしくはお電話にて承っております。

【Keittoのウィルス感染予防対策について】

ご来場のお客様に安心してお買い物やお食事・憩いの時間をお楽しみいただくため、新型コロナウィルス感染防止に向けて様々な取組みを実施しております。

検温、消毒、換気の他、全店舗に空気清浄機の設置、そして、壁、ドア、テーブル、いす、キッズスペース等全館において抗ウィルス施工(※)しており、万が一ウイルスが付着しても60秒後には消滅致します。※無光触媒コーティング「SKYBE-783」