
『雨とともに暮らす、秋のベルゲン カールソン家の食卓』
ノルウェー西海岸、第二の都市であるベルゲンでは、10月に入ると雨が続きます。
気温は日中10℃前後、朝晩は5℃と冷え込み、日没も早まって月末には16時半には暗くなります。
街は落ち着いた雰囲気に包まれ、やさしい雨音や窓辺の灯り、家で過ごす時間が一層心地よく感じられる季節です。
そんな街に暮らすカールソン一家は、この時期、ベルゲン国際映画祭をはじめコンサートや文学イベント、美術館・博物館など文化に触れる機会を楽しみます。
雨の日は自宅やカフェで過ごし、晴れた日には山歩きへ。
森の落ち葉や苔の香りに包まれる時間は、自然とのつながりを感じさせてくれるひとときです。
10月上旬には学校は1週間の秋休み。
家族でキャビンに滞在し山や湖で釣りやきのこ狩りをして過ごし、薪ストーブを囲みながら絆を深めます。
雨と冷え込みとともに、静かに過ぎていくベルゲンの10月。
人々は自然と共にあることを受け入れ、その中で心地よさを見つけながら暮らしています。
冬の足音が少しずつ近づくなか、秋らしい食卓での時間を大切にする一家。
今月は、そんな食卓を再現いたしました。
彩りや香り、滋味深い味わいが、この季節ならではの豊かさを伝えます。
五感で味わう秋の恵みを、どうぞご堪能ください。
【お品書き】

きのことチーズのオーブン焼き
(Ovnsbakt sopp med ost)
秋野菜と共に
【Story】
10月のベンゲルは、静かな文化の香りに包まれます。雨が多い季節でも、映画祭や文学イベント、クラシック音楽の響きが心を豊かにしてくれます。お子様向けのワークショップも充実し、ご家族でのご来訪にもぴったり。華やかさよりも、深く静かな感動があるこの季節。街の空気に身を委ねながら、芸術と自然が織りなす秋のひとときを、どうぞごゆっくりお楽しみください。
【Menu】
秋の森で採れた大ぶりのきのこに、ハーブ入りチーズを詰めて香ばしく焼き上げました。旬のきのこの旨みが広がり、季節野菜、フルーツとともに楽しむ香り豊かなひと皿です。

ローストトマトスープ
(Ovnsbakt tomatsuppe)
【Story】
10月上旬、ノルウェーでは子どもたちが楽しみにしている「秋休み」が訪れます。短い休暇ですが、家族で自然の中へ出かけ、季節の移ろいを感じながら心と体をリフレッシュする大切な時間です。ベルゲンの家庭では、郊外のキャビンに滞在し、山歩きや湖畔でのんびり過ごすのが定番。薪ストーブの火を囲みながら語らうひとときは、日常とは違うゆったりとした空気に包まれ、家族の絆を深めてくれます。冬の訪れを前に、自然とともに過ごす穏やかな秋の締めくくりを、ぜひご体感ください。
【Menu】
甘みの強い秋のトマトをオーブンでローストし、じっくり煮込んだスープをご用意しました。ゆで卵、セミドライトマトのトッピングがアクセント。秋休みのひとときに、心も体も温まる一品です。

ラム肉とキャベツの煮込み(Fårikål)
【Story】
雨の多い秋のベルゲンでは、家族や友人との屋内での時間が、心を温めてくれます。週末にはカフェで語らい、自宅で食卓を囲みながらボードゲームを楽しむ、そんな穏やかな交流が増える季節です。カールソン家でも、友人を招くときには秋の定番料理「フォーリコール」を用意します。ラム肉とキャベツをじっくり煮込んだこの一皿は、9月末から10月初旬の「Fårikålの日」にも親しまれ、家庭でもレストランでも秋の訪れを感じる象徴的な料理として愛されています。
【Menu】
ラム肉とキャベツをじっくり煮込んだノルウェーの秋料理「フォーリコール」。素材の旨味が溶け合う、シンプルながら奥深い味わいです。伝統に倣い、ジャガイモを添えてご提供します。

エプレカーケ(Eplekake)と
ティルスルタ・ベーラ(Trollkrem)
【Story】
北欧といえば「フィーカ」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、ノルウェーにもコーヒーとお菓子を囲んで語らう、穏やかな時間の習慣があります。雨の週末、カールソン家ではランチの後もおしゃべりが続き、子どもたちはボードゲームに夢中。そんな午後のひとときには、季節の移ろいを感じるスイーツが欠かせません。秋の定番「エプレカーケ」は、旬のリンゴをたっぷり使ったノルウェー風アップルケーキ。爽やかなホイップベリークリーム「ティルスルタ・ベーラ」を添えて、家庭の温もりを感じる味わいをお楽しみください。
【Menu】
旬のリンゴをたっぷり使ったノルウェー風アップルケーキ「エプレカーケ」。爽やかなホイップベリークリーム「ティルスルタ・ベーラ」を添えて、雨が降る季節の午後にぴったりな、秋の訪れを感じる一皿です。