～夏至のフィンランド 夏の始まりを祝う食卓～
いよいよ夏本番に突入する6月のフィンランド。
長い夏休みが始まり、人々が開放的になる季節です。
森や公園には、小さな体をいっぱいに伸ばして明るい色で目を楽しませてくれる小花たち。
朝早くから夜遅くまで鳥たちのさえずりが響き、薄明るい夜に泳ぐ静かな湖も最高です。
サンタクロース村で知られるラップランドの Rovaniemiロヴァニエミでは太陽の沈まない白夜がスタート。
南部の首都ヘルシンキでも、日没は午後11時前、日の出は午前4時前で、明るい夜が続きます。
学校はこの時期に年度末を迎え、Ylioppilasjuhla ユリオッピラスユフラという卒業パーティーが各所で開かれます。
そして一日の日照時間が一年で一番長くなる夏至の日には、フィンランドで最も重要な行事の一つ
Juhannus ユハンヌスと呼ばれる夏至祭が開催されます。
国内のいたるところで多数のイベントが夜通し催され、人々は夏の訪れを祝い盛り上がります。
自然が眩しいほどのカ強さをたたえ、太陽をめいっぱい楽しみたい人々に応えてくれる時期なのです。
今月の北欧コースでは、そんな待ちに待った夏への喜びと、夏至祭のお祝いムードに溢れたお料理が並びます。
この季節だけの特別な味をぜひお楽しみください
【お品書き】
サマーコテージのサーモンサラダ
【Story】
最も日照時間が長い日に開かれる夏至祭。何百年も遡る古代の宗教的な祝祭で、イエス・キリストの6か月前に生まれたとされる洗礼者ヨハネの誕生日を記念して祝われます。今年の夏至祭は6月21日。公式の国旗掲揚日でもあり夜を通して国旗が掲げられます。また、夏至にまつわる言い伝えに「Juannustaika ユハンヌスタイカ＝夏至の魔法」があります。よく知られているのは、夏至の夜にスズランやキンポウゲなど7種類の植物を集め、寝る前に枕の下に置くと将来の花婿（または花嫁）が夢に現れるというものです。
【Menu】
前菜にはStoryで紹介した、夏至の週末を過ごすコテージで食卓に上るサラダを再現しました。サーモンの切り身の上に、きゅうり、玉ねぎ、パプリカを添えた新鮮な夏のサラダです。きれいな緑色のバターミルクディルソースでお召し上がりください。
ケサケイット
～Kesakeitto～
【Story】
フィンランド人の多くは夏至を夏の別荘で過ごすという習慣があります。サウナに入り、お酒をたくさん飲み、ビーチや広場などでkokko コッコと呼ばれる焚き火を焚いて、家族や友人とゆったりとした時間を過ごします。夏至祭の時期は冷え込むことも多く、Juhannus-villasukat ユハンヌス・ヴィッラスカットと呼ばれる毛糸の靴下を夏至祭にプレゼントするという、フィンランド人らしいアイロニックな習慣もあります。
【Menu】
本コースでは、夏至の時期にぴったりのフィンランドの定番スープ Kesakeitto ケサケイット をご用意しました。エンドウ豆やにんじんなど旬の夏野菜がたっぷり入った、ケサ(夏)ケイット(スープ)をお楽しみください。
チキンとオレンジの串焼き
ポテトを添えて
【Story】
夏至祭の頃のフィンランドは多数の屋外イベントで大盛り上がり。毎週末のように公園で蚤の市が開かれ、各地で大きな音楽フェスティバルが開催されます。6月12日には Helsinki-Paiva ヘルシンキの日を祝して、市内各地に誰でも無料で参加できるイベントが溢れます。伝統的な音楽や踊りを楽しめるセウラサーリ夏至祭も有名です。そんな夏はフィンランド人の多くが待ち望んでいたおいしい季節の始まりでもあります。ニシンやディル、バターを添えた新ジャガイモは、夏至の食卓に欠かせません。
【Menu】
メインにご提供するのは、ポテトとも相性の良いチキンのオレンジ串焼き。オレンジや生姜、はちみつなどでやわらかくマリネしたチキンフィレを香ばしく焼き上げました。彩り鮮やかで、爽やかな初夏の味わいをお届けします。
イラクサのパンケーキとアイスクリーム
自家製ベリーソース
【Story】
森のべリーも熱し、ベリー摘みが盛んになるこの季節。農家の畑ではいちご狩りを楽しめます。そしてフィンランドでは一年を通してアイスクリームを食べますが、最も美味しく味わえる季節の到来です。フィンランドはヨーロッパで一番アイスクリームの消費量が多い国で、平均してひとり当たり年間約13Lも食ベるそう。
【Menu】
淡いグリーンが美しいイラクサのパンケーキに、自家製ベリーソースとアイスをトッピング。あたたかいパンケーキの上でアイスがゆっくり溶け、ベリーソースと絡み合う甘酸っぱい味わいに。フレッシュフルーツとクリームチーズのシャンティを添えた、贅沢な一皿をお届けします。